外構工事で利用できる3つのローンとメリット・デメリット
外構工事の費用は、ローンで支払うことができます。
しかし、外構工事で利用できるローンの種類や、それぞれの利点までは知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、外構工事で利用できる3つのローンの概要と、メリット・デメリット、および注意点を解説します。
ローンを上手に活用して外構工事を行いたいとお考えの方は、ぜひ本記事をご参考ください。
目次
外構工事の費用
外構工事はオーダーメイドで行われるので、工事内容や規模によって費用には大きなひらきがあります。
そのため、決まった相場はありませんが、強いていえば100万~500万円程度の費用で行われます。
なお、「外構工事の費用は、住宅の建築費の1割程度が目安」とされることもあるようですが、住宅の建築費と外構工事の費用に明確な相関関係はありません。
外構・エクステリア工事の費用相場については、こちらの記事をご覧ください。
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外構工事にかかる費用相場は?工事の種類別に紹介
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外構工事で利用できる3つのローンとそれぞれのメリット・デメリット
続いては、外構工事で使える3種類のローンの概要と、それぞれのメリットやデメリット
を解説します。
➀住宅ローン
住宅ローンとは、その名のとおり、戸建て住宅やマンションなどの不動産の取得に際して、利用できるローンのことです。
外構工事単体では、住宅ローンの対象とはなりません。
ただし、住宅の施工業者が認めた場合は、外構工事の費用を住宅ローンに組み込める場合があります。
また、住宅ローンは金利が低いという特徴もあるため、低い金利で外構工事を依頼したいとお考えの方は、住宅ローンの利用がおすすめです。
住宅ローンのメリット
住宅ローンには、下記のメリットがあります。
【住宅ローンのメリット】
- ・金利が低い
- ・手間がかからない
- ・住宅ローン控除を受けられる
ほかのローンと比べて借入年数が長く、金利が低いという点は住宅ローンの大きなメリットです。
また、外構工事の費用を住宅ローンに組み込めば、ローンが1つで済み、新たにほかのローンを組む必要がないため、手間がかかりません。
外構工事の費用を住宅ローンに組み込まない場合は、工事にあたってリフォームローンやカードローンなどほかのローンを組む必要があります。
さらに、住宅ローン控除という優遇措置を受けられる点もメリットです。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入すると、入居から最大13年間、税金の控除を受けられる制度のことです。
具体的には、年末時点での住宅ローンの残高の1%が、翌年の所得税ないし住民税から控除されます。
外構工事の費用を住宅ローンに組み込めば、外構工事の費用も住宅ローン控除の対象となります。
住宅ローンのデメリット
外構工事で住宅ローンを利用する場合のデメリットは、下記のとおりです。
【住宅ローンのデメリット】
- ・書類の用意が難しい場合がある
- ・施工業者が限定される場合がある
- ・審査が厳しい
外構工事の費用を住宅ローンに組み込むためには、住宅ローンを本申請するときまでに、外構工事の見積書や契約書の用意が必要です。
しかし、住宅ローンを申請するタイミング、つまり住宅が建つ前の段階では、外構工事の施工業者が見積もりを出せない場合があります。
なぜなら、外構工事は、実際の住宅の施工状況を確認しないと工事のプランや必要費用の算出が難しいためです。
また、住宅を建設したハウスメーカーおよびその関連業者で外構工事を施工しなければ、住宅ローンを利用できない場合もあります。
その場合は、ご自身の希望する外構工事の施工業者を利用できません。
さらに、住宅ローンはほかのローンと比較して審査が厳しく、申請しても利用できない可能性があるという点も覚えておきましょう。
②リフォームローン
リフォームローンとは、住宅のリフォーム費用を支払うためのローンです。
住宅ローンと違い、外構工事単体で利用できるため、ご自身で選んだ業者に外構工事を依頼しようとお考えの方は、リフォームローンの利用をおすすめします。
リフォームローンのメリット
リフォームローンのメリットは、下記のとおりです。
【リフォームローンのメリット】
- ・審査に通過しやすい
- ・施工業者が限定されない
リフォームローンは、住宅ローンと比べて、審査に通過しやすいという特徴があります。
また、外構工事単体で利用でき、施工業者が限定される可能性もありません。
そのため、ご自身で探した業者に外構工事を依頼しようとお考えの方には、リフォームローンをおすすめします。
リフォームローンのデメリット
リフォームローンを選ぶ場合は、下記のデメリットがある点を知っておきましょう。
【リフォームローンのデメリット】
- ・金利が高い
- ・借入年数が短い場合がある
- ・二重ローンになる
リフォームローンの金利は、住宅ローンと比べて高い傾向にあります。
また、金融機関によっては、借り入れ可能期間が短いという点もデメリットです。
ほかにも、既存の住宅ローンとは別にリフォームローンを新たに利用するため、二重ローンとなり、期間中は返済額がかさんでしまうおそれもあります。
③カードローン
カードローンとは、金融機関やカード会社が提供している個人向けのローンです。
利用者は、付与された利用可能枠の範囲内で、融資を受けられます。
カードローンは、ほかのローンと比べて審査が早く、また審査に通過しやすいという特徴があります。
そのため、早く融資を受けたいという方や、ほかのローンの審査に通過しなかったという方は、カードローンを選ぶとよいでしょう。
カードローンのメリット
カードローンのメリットは、下記をご覧ください。
【カードローンのメリット】
- ・審査が早い
- ・借入金の使用用途に決まりがない
審査が早い点が、カードローンの特徴です。
金融機関やカード会社によるものの、審査は早くて数十分程度、遅くとも1週間程度で完了します。
また、カードローンを利用するうえで、借入金の使用用途に決まりはないので、外構工事単体で使うことができます。
カードローンのデメリット
カードローンには、以下のようなデメリットもあります。
【カードローンのデメリット】
- ・金利が高い
- ・施工業者によっては、カード会社・金融機関に指定がある
- ・二重ローンになる
カードローンは金利が高いほか、外構工事の施工業者によっては、使えるカードローンの会社に制約を設けている場合もあります。
また、リフォームローンと同様に、二重ローンとなってしまう点もデメリットです。
外構工事の費用を住宅ローンに組み込む際の3つの注意点
ここでは、外構工事で住宅ローンを利用する場合に注意すべき、3つのポイントを紹介します。
注意点➀自身で探した外構業者に依頼できない場合がある
外構工事の費用を、住宅ローンに組み込む場合、外構工事の施工業者が限定される場合があるという点に注意しておきましょう。
ハウスメーカーや工務店の多くは、住宅の建設と外構工事をセットで施工しています。
そのため、外構工事だけをほかの業者に発注し、その費用を住宅ローンに組み入れることが認められないおそれがあります。
また、外構工事を別の業者が行う場合、ハウスメーカーや工務店の建物建築工事割引を受けられない場合があることも、懸念点の1つです。
外構工事を住宅ローンに組み入れたい場合は、ハウスメーカーや工務店に、外構工事も併せて依頼するとよいでしょう。
「どうしてもほかの業者に依頼したい」とお考えの方は、住宅の施工業者へ、外構工事の業者に縛りがあるかどうかという点を確認することをおすすめします。
こちらの記事では外構工事業者の選び方について詳しく解説しています。業者選びに失敗しないためにもぜひ合わせてご覧ください。
【関連記事】
エクステリア・外構工事業者の選び方
注意点②見積もりを断られる場合がある
住宅ローンに外構工事の費用を組み込むためには、住宅ローン申請時に外構工事の費用の見積もりが必要ですが、その見積もりを出せないという心配もあります。
理由としては、住宅が建設される前の段階では、業者としても正確な見積もりを出しづらいためです。
しかし、外構工事の費用を住宅ローンに組み込むためには、住宅ローン申請時に、外構工事の見積もりや契約書を併せて提出することが必要です。
つまり、外構工事の見積もりを断られた場合は、外構工事で住宅ローンを使えないということを意味します。
住宅が建つ前の段階で、外構工事の費用の見積もりを出してもらえるかどうかは、業者に相談してみましょう。
注意点③金融機関の担当者に申し送りが必要な場合がある
住宅ローンを利用して外構工事を行う場合は、施工業者が限定される場合があり、最終的な施工業者が当初の予定から変更になることもあります。
そのため、外構工事の施工業者が変更になる可能性がある旨を、金融機関の担当者へ事前に伝えておきましょう。
なお、金融機関へ報告せず施工業者を変更した場合、外構工事の費用の住宅ローンへの組み入れが認められないという事態になりかねません。
外構工事の費用をリフォームローンに組み込む際の注意点
外構工事の費用を、リフォームローンで支払おうとお考えの場合は、カードローンやフリーローンなど、ほかのローンの利用がないかどうかをチェックしておきましょう。
ほかのローンを利用していると、リフォームローンが組めない場合もあるため、注意が必要です。
外構工事を行うときはご自身に合ったローンを利用しましょう
いかがでしたでしょうか。
本記事では、外構工事で利用できる3つのローンの概要と、それぞれの利点や注意点を紹介しました。
外構工事では、住宅ローンのほかにも、リフォームローンやカードローンを利用できます。
各ローンは、金利や審査の厳しさなどに違いがあるので、本記事を参考にご自身に合ったローンを選びましょう。
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