愛玩犬の仕事は、かわいがられることです。
そのため、体が小さかったり、見た目がはなやかでかわいらしかったり、人間が飼いやすいという点を重視してつくられた犬種が多いです。
パピヨン【小型】
16世紀にはすでに、フランスの貴族たちに愛されていた犬種です。
パピヨンは、フランス語で「チョウ」を意味し、名前の通り、チョウの羽のような大きな耳をもっています。
原産:ベルギー、フランス
体高:約28cm以下
マルチーズ【小型】
紀元前に、地中海のマルタ島にもちこまれた犬が祖先といわれています。犬種名も、マルタ島が由来です。
日本では1968年から1984年ごろまで、もっとも多く飼われていた犬種でした。
原産:中央地中海沿岸地域
体重:3.2kg以下
フレンチ・ブルドッグ【小型】
1860年ごろ、フランスにもちこまれたブルドッグにパグやテリア種を交配させて生み出されたといわれています。
「バット・イヤー」、または「チューリップ・イヤー」と呼ばれる大きな耳が特徴です。
四角い頭と、筋肉質でごつごつとした体をもちます。
原産:フランス
体高:(オス)約27~35cm (メス)約24~32cm
体重:(オス)9~14kg (メス)8~13kg
ボロニーズ【小型】
真っ白のふわふわとした被毛が特徴です。
原産地であるイタリアのボローニャ地方が犬種名の由来となっています。
11世紀ごろからヨーロッパの貴族たちに愛され、権力者たちの間で最高の贈り物とされています。
原産:イタリア
体高:(オス)約27~30cm (メス)約25~28cm
体重:2.5~4kg
ビション・フリーゼ【小型】
14世紀にイタリア人によってアフリカからヨーロッパにもちこまれた犬が祖先で、その後フランスで小型化されました。
トレードマークのもふもふとした被毛は「パウダーパフ」と呼ばれます。
原産:フランス・ベルギー
体高:25~29cm
体重:約5kg
プードル【小型】【中型】
古くからヨーロッパで広く飼われていた犬種で、特にフランスで人気の高さから「フレンチ・プードル」といわれることもあります。
体の大きさによって4つの名(スタンダード・プードル、ミニチュア・プードル、ミディアム・プードル、トイ・プードル)が呼ばれています。
とてもかしこく、その知能の高さは、全犬種のなかでボーダー・コリーに次ぐ第2位といわれています。
原産:フランス、ヨーロッパ中部
体高:(スタンダード)45~60cm (ミディアム)35~45cm (ミニチュア)28~35cm (トイ)24~28cm
ボストン・テリア【中型】
19世紀に、アメリカのボストンで、ブルドッグとブル・テリアを交配させて生み出されました。当時は現在よりもはるかに大きな闘犬用の犬でしたが、愛玩犬として小型化され、現在の姿になりました。
原産:アメリカ
体重:6.8~11.35kg
狆【小型】
8世紀に、新羅(現在の朝鮮半島にあった国家)から、日本の朝廷に贈られた犬が祖先と考えられています。
日本には、古くから犬を番犬として外で飼う習慣がありますが、狆は、江戸時代には室内犬として飼われていた記録が残っています。
原産:日本
体高:(オス)約25cm メスはオスよりやや小さい
シー・ズー【小型】
チベットのラサ・アプソと中国のペキニーズを交配させて生み出された犬種です。
ラサ・アプソの美しく豊かな毛と、ペキニーズの短いマズル(口のまわりから鼻先にかけて)をあわせもつ姿が特徴です。
原産:チベット(中国)
体高:27cm以下
体重:4.5~8kg
ペキニーズ【小型】
チベットのラサ・アプソを祖先とする犬種で、中国の宮廷で長い間、門外不出の犬とされていました。
もふもふとした毛と、鼻がつぶれた愛嬌のある顔が特徴です。
原産:中国
体重:(オス)5kg以下 (メス)5.4kg以下
チベタン・スパニエル【小型】
祖先ははっきりしませんが、ペキニーズと似た点が多いため、同じ祖先をもつと考えられています。
「スパニエル」と名がつきますが、猟犬として活躍していた歴史はなく、チベットの僧院で長い間、大切に飼われていました。
原産:チベット(中国)
体高:約25.4cm
体重:4.1~6.8kg
チワワ【小型】
メキシコに祖先となる野生種が生息していましたが、トルテカ文明時代に家畜化されたと言われています。
純血種としては世界最小サイズの犬種です。
毛が短いスムース・コートと、毛が長いロング・コートの2タイプがいます。
小さな体と、くりくりした目が特徴です。
原産:メキシコ
体重:0.5~3kg
パグ【小型】
犬種名はラテン語で握りこぶしを意味する「パグナス」に由来します。
その名の通り、深いしわのある顔が特徴です。
原産:中国
体重:6.3~8.1kg